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悲しい時に泣かない。
苦しい時に弱音を吐かない。
得意の時に威張らない。
楽しい時も慎ましやかに。

これが日本人の喜怒哀楽である。

本当に悲しい時、我々は声を上げて泣いたりしない。
日本人の悲しみは遅れてやってくる。

だから葬儀の時に取り乱したりしないのである。社会学を学んでいる人は、一つの調査として葬儀会社に依頼してみればいい。どれくらいの割合で取り乱し、我を失う人がいるのか。それは民族性、あるいは地域性を図る意味で立派な社会調査になると思う。

我々は悲しければ悲しい程、それを我慢するのである。本当の悲しみなんて、決して他人と共有できるものではない、また共有して欲しいと願うものでもない。全くの個人的なことである。だからこそ、なお悲しいのである。

幾ら整形しても、通名を使っても、こればかりは誤魔化せない。極限での人の振る舞い、その決定的な違いは決して誤魔化せるものではない。なりすましても無駄である。決定的な場面で決定的な違和感を感じれば、分かることである。


我々の悲しみの深さは、握った拳の固さに表れる。気丈に振る舞うその態度に、本当の悲しみを感じるのが日本人である。

そこにマスコミが付け込むのである。

事件や事故の現場に入り込み、時には葬儀会場にまで入って、インタビューという名の狼藉を働く。安否不明の人達を連日に渡って取り上げ、その家族に纏わり付く。「これが最後のメールです」などと言っては、祖父母の携帯電話を大写しにする。それでスクープでも取った気になっている。

多くの人は我慢しているのである。「もしかして、それが何かの切っ掛けになって、新しい情報が得られるのではないか」、そんな気持ちでマスコミに対応しているのである。最高に張り詰めた気持ちの中で、笑顔すら浮かべて思い出を語っている。そんな人達の気持ちに付け込み、取材と称して傷口を抉っている。

数日後、数週間後、本当の悲しみが襲ってきた時、取材ビデオは何度も何度も繰り返し放映された後である。「嗚呼、あんな取材なんて受けなければよかった」と思っても、ハイエナどもは何の痛みも感じず、平然とこれを繰り返す。「もう使わないで欲しい」と願い出ても、「編集権は我々にある」の一点張りである。「文句があるなら買い取ってくれ」と平気で言う気の狂った奴までいる。


日本人の怒りは、さらに遅れてやってくる。

この時、本当の怒りに火が点くのである。「マスコミ許すまじ!」の大合唱は、こうした人達の心の叫びが底流に流れている。偏向捏造報道だけではない。一生の中で、最も静かに孤独に、自らの心とだけ向き合って、その理不尽に耐えようとしている瞬間を、あの連中は破壊するのである。

彼等は日本人ではないのだろう。今回のニュージーランド地震に関しても、そう感じた。阪神淡路の震災から、何度も何度も繰り返し繰り返し見せられてきた光景を、またも見せられた。世界中で顰蹙を買い、軽蔑の眼差しで見られているのが、自称「日本のマスコミ陣」である。

全くの定番発言に、定番行動。被災地を嬉しそうに歩き回り、避難場所に入り込んで、「不安な一夜」を過ごす住民達をカメラに収める。被災初日から、「早く家に帰りたいでしょう」「お風呂に入りたいでしょう」「ぐっすり眠れますか」と誠に五月蠅い限りである。未だ一日も経っていないのに、風呂も睡眠もあったものか。

自宅が全壊した人も、知人の行方が分からない人も、それでも取材に応じるのは、強い強い自制心が、悲しみを抑え込んでいるからである。そして、そうした人ほど、後から襲い掛かって来る本当の悲しみに耐えきれず、心身のバランスを崩してしまう。マスコミにウイルスを植え付けられたように、軽傷が重傷に、重傷が危篤に変じてしまう。


我々の怒りも随聞と遠回りをしたものだ。
しかし、これはもう抑えることが出来ない本物の怒りである。
長く掛かった分だけ強い、消えることのない永遠の炎である。

報道被害という言葉がある以上、彼等は報道加害者なのである。
加害者にはそれなりの報いを受けて貰おう。

間もなく理不尽な取材を続ける報道関係者は、その場で袋叩きにされる時代が来るだろう。カメラマンも女子アナも一切容赦はされない。報道の腕章を付けている人間は全てターゲットになる。潜りの記者も摘み出されるだろう。臭いで分かるからだ。人間の心の痛みを金に換えるゲスども特有の臭いがするからだ。

そろそろ時が来たようだ。
対マスコミ最終戦争の日は近い!

 
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